更新情報10/7(水)

医療DX推進体制整備加算・医療情報取得加算の廃止|令和8年6月からの変更点【2026年】

クリニックツールナビ編集部公開

要点

医療DX推進体制整備加算と医療情報取得加算は、令和8年度診療報酬改定で令和8年6月1日に廃止されました。代わりに新設された電子的診療情報連携体制整備加算は、初診時が加算1 15点・加算2 9点・加算3 4点、再診時が2点(いずれも月1回)です。新しい加算は旧加算の届出を引き継がないため、旧加算を届け出ていた医療機関も改めて届け出る必要があります(2026年10月時点で公表されている厚生労働省の資料による)。

廃止された2つの加算

中医協の答申(令和8年2月13日)の個別改定項目は、医療情報取得加算と医療DX推進体制整備加算を廃止し、初診料・再診料・外来診療料・入院料の加算として電子的診療情報連携体制整備加算を新設すると書いています。令和8年6月1日から適用された医科点数表には、医療情報取得加算も医療DX推進体制整備加算も載っていません。

廃止される前の点数は、厚生労働省の改定の概要(医科全体版)で次のとおり示されています(医科)。

加算区分点数算定の単位
医療DX推進体制整備加算加算112点初診時(月1回)
医療DX推進体制整備加算加算211点初診時(月1回)
医療DX推進体制整備加算加算310点初診時(月1回)
医療DX推進体制整備加算加算410点初診時(月1回)
医療DX推進体制整備加算加算59点初診時(月1回)
医療DX推進体制整備加算加算68点初診時(月1回)
医療情報取得加算初診時1点—
医療情報取得加算再診時1点3月に1回

新しい加算の点数

令和8年6月1日からは、電子的診療情報連携体制整備加算の点数になりました。

比較改定前と改定後(医科・外来)

改定前

  • 医療DX推進体制整備加算1〜6
  • 初診時12点〜8点(月1回)
  • 医療情報取得加算 初診1点・再診1点(3月に1回)

改定後

  • 電子的診療情報連携体制整備加算1〜3
  • 初診時15点・9点・4点(月1回)
  • 再診時2点(月1回)

新しい加算の区分の決まり方・施設基準の一つひとつは、電子的診療情報連携体制整備加算とはで詳しく書いています。

何が変わったか

旧加算と新しい加算の違いを、厚生労働省の資料から整理します。

項目改定前改定後
区分医療DX推進体制整備加算1〜6電子的診療情報連携体制整備加算1〜3
再診時の評価医療情報取得加算 1点(3月に1回)2点(月1回)
マイナ保険証利用率区分ごとに違う基準どの区分も30%以上
電子カルテ製品の要件((10)ア〜エ)なし加算1は必須、加算2は(9)〜(11)の選択肢の1つ
明細書発行体制等加算(1点)—電子的加算とは別に算定できない
届出—旧加算を届け出ていても改めて必要

マイナ保険証利用率の基準が一本になった

旧加算では、区分ごとに違うマイナ保険証利用率の基準が置かれていました。たとえば中医協の資料(令和7年1月29日)では、令和7年4〜9月の基準を加算1・4で45%、加算2・5で30%、加算3・6で15%としています。

新しい加算の基準は「算定する月の3月前のレセプト件数ベースマイナ保険証利用率」が30%以上の1つだけです(施設基準の通知 第1の8 1(4)。(5)により、3月前の代わりに前月か前々月の値も使える)。この基準は加算3の要件にも入っているため、どの区分でも30%以上が必要です。

電子カルテの要件が加わった

新しい加算の施設基準には、旧加算になかった電子カルテの要件(10)が入りました。次のアからウのすべてを満たすか、エを満たす電子カルテを持っていることです。

  • ア 厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠した体制
  • イ 電子処方箋管理サービスとの接続インターフェース
  • ウ 電子カルテ情報共有サービスとの接続インターフェース(当面の間は満たしているものとみなす)
  • エ 厚生労働省が認証する電子カルテ製品

エの認証制度は、疑義解釈(その6 問1)で検討中とされ、まだ示されていません。認証制度の状況と、掲載している電子カルテの電子処方箋・情報共有サービスへの対応の記載は電子カルテの認証制度と各製品の対応状況で見られます。電子カルテの入れ替えを考えている場合は、電子カルテの比較も参考にしてください。

旧加算を届け出ていた医療機関の手続き

疑義解釈(その1 問3)は、医療DX推進体制整備加算と診療録管理体制加算の施設基準を届け出ている医療機関が6月1日以降に電子的診療情報連携体制整備加算を算定する場合、改めて届出が必要としています。施設基準の通知でも、電子的診療情報連携体制整備加算は「新設された又は施設基準が創設された」もの(表1)に入っており、6月1日以降の算定には届出が必要です。

手順旧加算からの切り替え
  1. 新しい施設基準のどこまで満たすか確かめる加算1・2・3のどれか
  2. 様式1の6で地方厚生局に届け出る旧加算の届出は引き継がない
  3. 受理された翌月1日から算定する月初の開庁日に受理ならその月の1日から

東海北陸厚生局の案内では、6月1日必着で受理されたものは6月1日から算定でき、その後は月末までに受理されたものが翌月1日から算定となるとしています。月の最初の開庁日に受理された場合は、その月の1日から算定できます。

在宅医療DX情報活用加算は残った

訪問診療の在宅医療DX情報活用加算は廃止されず、加算1 11点・加算2 9点(月1回)のまま残りました。ただし、電子的診療情報連携体制整備加算を算定した月は、在宅医療DX情報活用加算は算定できないと点数表に書かれています。

  • 電子カルテ情報共有サービスを活用する体制の要件は、改定前は「令和8年5月31日まで」満たしているとみなされていましたが、改定で「当面の間」に変わりました
  • 東海北陸厚生局の資料では、在宅医療DX情報活用加算は施設基準が改正された項目のうち「届出が必要でないもの」(表3)に入っています

訪問診療を行う診療所の電子カルテは、在宅医療向けの電子カルテで比べられます。無床診療所全体の情報は無床診療所向けのページにまとめています。

よくある質問

医療DX推進体制整備加算はいつ廃止されましたか

令和8年6月1日です。令和8年度診療報酬改定の告示が6月1日から適用され、同じ日に医療情報取得加算も廃止されました。代わりに電子的診療情報連携体制整備加算が新設されています。

医療情報取得加算の代わりになるものはありますか

外来では、電子的診療情報連携体制整備加算の再診時の2点(月1回)と初診時の点数が、医療情報取得加算と医療DX推進体制整備加算をまとめて置き換えた形です。ただし施設基準が違うので、旧加算を算定していた医療機関でも、新しい施設基準を満たすかを確かめて届け出る必要があります。

在宅医療DX情報活用加算も届け出しなおしが必要ですか

東海北陸厚生局の資料では、在宅医療DX情報活用加算は「施設基準の改正された特掲診療料(届出が必要でないもの)」に入っています。届け出の要否は、管轄の地方厚生(支)局の案内でも確かめてください。

出典

  1. 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について【医科全体版】」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001745823.pdf
  2. 中央社会保険医療協議会「個別改定項目について(総-1)」(令和8年2月13日)
    https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001655176.pdf
  3. 中央社会保険医療協議会「医療DX推進体制整備加算及び在宅医療DX情報活用加算の見直し(総-8-3)」(令和7年1月29日)
    https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001388387.pdf
  4. 厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部を改正する告示 別表第一(医科点数表)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686842.pdf
  5. 厚生労働省「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(保医発0305第7号)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732097.pdf
  6. 厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(保医発0305第8号)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732104.pdf
  7. 厚生労働省「疑義解釈資料の送付について(その1)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001678310.pdf
  8. 厚生労働省「疑義解釈資料の送付について(その6)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001703573.pdf
  9. 東海北陸厚生局「令和8年度診療報酬改定に伴う施設基準の届出等について」
    https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/tokaihokuriku/000483720.pdf

制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年10月7日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

関連するカテゴリ

あわせて読みたい記事

記事一覧

電子的診療情報連携体制整備加算とは|加算1・2・3の違いと点数・施設基準【2026年】

電子的診療情報連携体制整備加算は、令和8年6月1日に新設された医療DXの体制の加算で、初診時は加算1が15点・加算2が9点・加算3が4点、再診時は2点(いずれも月1回)です。区分を分ける施設基準、マイナ保険証利用率30%、電子カルテの要件、届出までを厚生労働省の告示・通知・疑義解釈で整理します。

診療報酬改定2026の診療所への影響|医療DX・オンライン診療まわりの変更点【令和8年度】

令和8年度診療報酬改定は令和8年6月1日に施行され、診療報酬本体は2年度平均で+3.09%、再診料は75点から76点に上がりました。診療所に関わる医療DX(電子的診療情報連携体制整備加算・遠隔電子処方箋活用加算)とオンライン診療(施設基準のア〜カ)の変更点を、厚生労働省の告示・通知で整理します。

電子処方箋の補助金|診療所の上限27.1万円・35.9万円と導入期限(令和9年3月まで延長)【2026年】

電子処方箋の補助金は、医療情報化支援基金による電子処方箋管理サービスの導入費の補助で、診療所は院外処方機能で27.1万円、院内処方機能も入れると35.9万円が上限(いずれも事業額の1/2)です。医療機関の導入期限は令和9年3月まで延長され、薬局は令和8年9月で終わりました。対象の費用と申請先を厚生労働省の資料で整理します。

クリニックのツール導入無料相談について