マイナ保険証が読み取れないときの資格確認|受付の3つの方法とレセプト請求【2026年】

要点
マイナ保険証が読み取れないときは、①マイナンバーカードとマイナポータルの資格情報の画面、②マイナンバーカードと資格情報のお知らせ(紙)のどちらかで資格を確かめ、どちらも出せなければ③被保険者資格申立書を使います。どの方法でも、患者には通常の自己負担(3割など)を求めます。被保険者番号が分からないままでもレセプト請求はでき、厚生労働省は、現在の番号・過去の番号・番号不詳の順に請求の方法を示しています(2026年10月時点の厚生労働省の「資格確認方法について」と関係資料による)。
読み取れない主な場面
厚生労働省は、マイナ保険証で資格確認ができない例として、次の場面を挙げています。
- 停電などの天災
- 医療機関のカードリーダーなどの機器の不良や、ネットワークの不具合
- 患者のマイナンバーカードのICチップの破損
- オンライン資格確認の義務化の対象外の施設を受診する場合
このほか、オンライン資格確認の画面に「資格(無効)」や「資格情報なし」と表示される場合もあります。転職などで加入先が変わっても、保険者のデータ登録中で確認できないことがあるためです。
受付で確かめる3つの方法
カードリーダーで読めなかったら、①か②のうち患者が出せるもので確かめ、どちらも出せなければ③を使います。
- カードとマイナポータル画面保存したPDFでも可
- カードと資格情報のお知らせ紙に印字したものだけ
- 被保険者資格申立書に記入初診の場合
| 方法 | 患者に出してもらうもの | 注意すること |
|---|---|---|
| ① | マイナンバーカードと、マイナポータルの資格情報の画面 | ダウンロードしたPDFファイルでもよい。スマホのマイナ保険証の場合は、その場でマイナポータルにログインした画面を見せてもらえば、実物のカードは要らない |
| ② | マイナンバーカードと、資格情報のお知らせ | お知らせだけでは使えない。紙に印字したものだけが有効で、スマホでの提示は無効 |
| ③ | 被保険者資格申立書(その場で記入) | ①②どちらも出せない初診の患者に使う(再診は口頭の確認でもよい) |
①も②も出せない場合、再診で、医療機関が資格確認に必要な情報をすでに把握していれば、職員が口頭で確認する方法でもよいとされています。過去にその医療機関を受診していて、資格情報が変わっていないことを口頭で確かめ、申立書に書くべき情報を把握できている場合は、申立書の提出があったものとして扱えます。初診の場合は、職員から被保険者資格申立書を渡して記入してもらいます。
資格情報のお知らせと資格確認書の違いは、資格確認書と資格情報のお知らせの違いにまとめています。
被保険者資格申立書の書き方と自己負担
被保険者資格申立書は、医療保険に加入しているのにオンライン資格確認ができない患者に、本来の自己負担で保険診療を受けてもらうために記入をお願いする書類です。様式は厚生労働省が示しています。
申立書には、次のことを記入してもらいます。
- 保険の種別(社保・国保・後期・その他・わからない)、保険者の名前、勤務先の名前
- 保険証の交付を受けた時期、一部負担金の割合(70歳以上の人など)
- マイナンバーカードに書かれた氏名・生年月日・性別・住所
- 日付・署名・連絡先の電話番号
厚生労働省の説明書では、申立書を記入してもらうことで、3割負担(未就学児は2割、70歳以上などの人は1〜3割)で自己負担額を計算するとしています。患者には、被保険者番号などが分かったら受診した医療機関に伝えるようお願いすることになっています。
顔認証・暗証番号・電子証明書の場面ごとの扱い
カードは読めても本人確認や証明書でつまずく場合は、次の扱いがあります。
| 場面 | 扱い |
|---|---|
| 顔認証がうまくいかない | 顔認証付きカードリーダーのモードを切り替えて、職員の目視で本人確認をしてもよい |
| 暗証番号がロックされた | 顔認証か、職員がカードの顔写真を目視で確かめることで本人確認でき、健康保険証として使える |
| 電子証明書の有効期限が切れた | 有効期限が満了した日の属する月の末日から3か月間は、健康保険証として使える。ただし資格情報の共有だけで、診療情報・薬剤情報などは提供されない |
| 電子証明書の期限が近い | 有効期限の3か月前から3か月後まで、カードリーダーに更新を促す表示が出る |
| スマホのマイナ保険証で、カードや電子証明書が失効した | スマホのマイナンバーカードも連動して失効し、使えない |
| 機器やネットワークの障害 | その場で、または後から、システム障害時モードを立ち上げて資格確認をしてもよい |
電子証明書が切れていた患者には、住民票のある市区町村の窓口で更新の手続きをするよう案内します。
被保険者番号が分からないときのレセプト請求
患者には適切な自己負担分(3割など)を求めたうえで、厚生労働省は次の①→②→③の順で、できる方法を選んでレセプト請求するよう示しています。
- 患者からの聞き取りや過去の受診歴などで確かめた「現在」の被保険者番号などを入力する
- オンライン資格確認の「資格(無効)」画面や過去の受診歴などで確かめた「過去」の被保険者番号などを入力する(資格が無効なら、喪失した旧資格の情報で請求する)
- 被保険者資格申立書に書かれた患者の住所・連絡先などを摘要欄に書き、被保険者番号などは不詳として「7」を必要な桁数だけ入力する(資格情報が無いときは「不詳レセプト」として請求する)
過去の資格情報で請求したレセプトや、資格情報が不詳のまま請求したレセプトも、審査支払機関ができるだけ直近の保険者を特定するとされています。番号不詳で請求した場合は、診療報酬の支払いまでに時間がかかることがあります。オンライン資格確認等システムから資格情報をダウンロードしておくと、後から被保険者番号などを確かめられます。
受付の資格確認とレセプト作成がつながる電子カルテを比べるときは、電子カルテの比較と無床診療所向けのページを参考にしてください。オンライン資格確認の体制を整える義務と例外は、オンライン資格確認の義務と例外で説明しています。
よくある質問
マイナ保険証が読めなかったら、10割を払ってもらうのですか
厚生労働省の資料では、マイナンバーカードとマイナポータルの画面や資格情報のお知らせを提示する方法、被保険者資格申立書を記入する方法で、これまでどおりの自己負担で保険診療を受けられるとされています。患者には適切な自己負担分(3割など)を求めます。
資格情報のお知らせだけを持ってきた患者はどうしますか
資格情報のお知らせは、通常の受付では単体で受診に使えません。マイナンバーカードと一緒に提示してもらう書類です。マイナンバーカードを持っていない人には資格確認書が交付されるため、資格確認書を提示してもらいます。
カードリーダーが故障したら、患者全員に申立書を書いてもらいますか
まず、マイナンバーカードとマイナポータルの画面か資格情報のお知らせを出してもらいます。どちらも出せない場合、再診で資格情報を把握している患者は口頭の確認でよく、初診の患者には申立書を記入してもらいます。システム障害時モードを立ち上げて資格確認をする方法もあります。
スマホのマイナ保険証が読めないときは、カードがないと受け付けられませんか
厚生労働省は、スマホを使っている場合は、その場でマイナポータルにログインして表示した資格情報の画面を見せてもらえば、実物のマイナンバーカードの提示は要らないとしています。
出典
- 厚生労働省「資格確認方法について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_50657.html - 厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用についてよくある質問」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40406.html - 厚生労働省「医療機関・薬局での資格確認とレセプト請求(令和6年12月2日以降の取扱い)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/001330101.pdf - 厚生労働省「マイナンバーカードによるオンライン資格確認を行うことができない場合の対応」(別添1)
https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/001120093.pdf - 厚生労働省「被保険者資格申立書に関する説明書・被保険者資格申立書」
https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/001120095.pdf
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