更新情報10/13(火)

東京都の電子カルテ補助金(診療所)|補助率3/4の条件と導入前コンサル費の補助【2026年】

クリニックツールナビ編集部公開

要点

東京都の診療所向けに電子カルテの導入とその準備を補助する事業は、令和8年度は2つあります。電子カルテの導入費を補助する「診療所診療情報デジタル推進事業」は、4床以下の診療所の基準額が3,000千円で補助率は3/4ですが、令和8年度の提出期限(5月29日・8月31日)は過ぎています。電子カルテを新しく入れる前の検討に使うコンサルタント費用を補助する「医療機関診療情報デジタル導入支援事業」は、基準額が1,000千円で診療所の補助率は3/4、申請期限は令和8年10月30日です。どちらも交付決定の前に契約した案件は対象外です。

2つの事業の違い

2つの事業は、補助の対象になる費用が違います。

診療所診療情報デジタル推進事業医療機関診療情報デジタル導入支援事業
対象者都内で医科診療所を開設する者(新規に無床診療所・有床診療所を開設する者を含む)都内で病院・医科診療所を開設する者
対象経費電子カルテの導入(機器・設計・開発・セキュリティ対策・取付工事など)、標準規格準拠の電子カルテのリース料、ほかのシステムとつなぐ改修電子カルテを新しく入れる検討(導入計画の策定・導入コストの算出など)のコンサルタント費用
基準額4床以下の診療所 3,000千円/5床以上の有床診療所 605千円×病床数1医療機関あたり 1,000千円
補助率3/4200床未満の病院・医科診療所 3/4(200床以上の病院は1/2)
令和8年度の申請提出期限は令和8年5月29日・8月31日(過ぎている)令和8年4月15日から10月30日まで
申請方法原則 jGrants(補助金申請システム)原則 jGrants
数字東京都の電子カルテの補助(令和8年度)
  • 3/4診療所の補助率2つの事業とも
  • 3,000千円導入費の基準額4床以下の診療所
  • 1,000千円コンサル費の基準額1医療機関あたり
  • 10月30日コンサル費の申請期限令和8年

どちらの事業も、保険医療機関でない診療所、この補助金をすでに受けたことがある医療機関は対象外です。国や地方公共団体のほかの補助金を充てる場合も対象外とされています。国の補助の予定は電子カルテの補助金2027の記事で整理しています。

診療所診療情報デジタル推進事業(導入費の補助)

この事業は、電子カルテを診療所に入れるのを支援し、地域で診療情報を共有・連携しやすくすることを目的としています。

対象になる電子カルテの条件

標準規格への準拠は、次のどちらかを満たすこととされています。

  • 電子カルテの情報を、厚生労働省標準規格のSS-MIX2ストレージに出力できる
  • 電子カルテの情報を、厚生労働省標準規格のHL7 FHIR記述仕様で出力できる

ページの対象経費では「標準規格準拠の」という言葉はリース料に付いています。買い取りで入れる場合にもこの条件がかかるかは、申請手続の手引で確かめてください。

リースで入れる場合は、リース期間が5年以下で、再リースは対象になりません。維持管理の経費や、この事業の目的に限らない機器・用品の購入費も対象外です。

補助を受ける条件

  • 導入後、地域医療ネットワークか、東京都医師会の「東京総合医療ネットワーク」に閲覧施設として参加する
  • 国が進める電子カルテ情報共有サービスの導入に向けた取り組みを進める
  • 交付の年度から5年間、電子カルテの実績・効果・課題などの調査に協力する
  • リースで調達する場合は、リース期間が終わったあとに患者情報を適切に引き継げる
  • リース期間が終わったあとは、国が定める標準仕様に準拠したクラウド・ネイティブ型のシステムへの移行を見据えて入れる

電子カルテ情報共有サービスは電子カルテ情報共有サービスの記事、クラウド・ネイティブ型はクラウドネイティブ型電子カルテの記事で説明しています。

進め方の注意

整備は交付決定の通知のあとに始め、令和8年度中(令和9年3月31日まで)に電子カルテの整備と業者への支払いを終えることが補助の条件です(これによりがたい場合は都の担当者に相談するよう書かれています)。契約は、都の契約手続基準にもとづき、原則として一般競争入札か指名競争入札で行い、都の規定によらない入札・契約の案件は対象外です。提出書類には、事業計画書・経費所要額調・見積書とカタログの写し・歳入歳出予算書(見込書)抄本などに加え(交付申請書と印鑑証明書はjGrantsで手続きできない場合だけ)、直近3か年分の法人全体の決算書と申請する診療所の決算書があります。

令和8年度の提出期限(5月29日・8月31日)はすでに過ぎています。令和9年度に同じ事業を行うかは、2026年10月13日時点の都のページには書かれていません。

医療機関診療情報デジタル導入支援事業(導入前のコンサル費の補助)

この事業は、電子カルテを新しく入れるために、コンサルタントを使う費用などを補助するものです。対象は、交付決定の通知のあとから令和9年3月31日までに行う、電子カルテの導入計画の策定や導入コストの算出などの調整業務のコンサルタント費用です。

  • 電子カルテを更新する(入れ替える)費用は対象外です
  • 部門システムを入れる費用も対象外です
  • 入れる予定の電子カルテは、電子カルテ情報共有サービスなどの全国医療情報プラットフォームへの接続を検討することとされています(SS-MIX2かHL7 FHIRで出力できることの条件は病院について書かれています)
手順コンサル費の補助の流れ(令和8年度)
  1. jGrantsで申請する令和8年10月30日まで
  2. 交付決定を受ける8月以降の見込み
  3. 契約してコンサルを受ける交付決定のあとに契約
  4. 納品と支払いを終える原則 令和9年3月末まで
  5. 補助金が支払われる令和9年5月予定

交付決定の前に結んだ契約は対象外です。契約は、この事業でも都の契約手続基準にもとづき、原則として一般競争入札か指名競争入札で行います。特命随意契約にする場合は、契約の前に都へ理由を報告して確認を受ける必要があり、理由によっては認められないとされています。提出書類には、交付申請書(jGrantsの場合は不要)・事業計画書・経費所要額調・歳入歳出予算書(見込書)抄本・見積書の写しなどがあり、見積書は単価や時間が分かる詳しいものを出すよう求められています。

申請の前に確かめること

  • 入れる電子カルテが、SS-MIX2かHL7 FHIRで出力できるか(導入費の補助)
  • 国の補助や、ほかの自治体の補助と同じ費用に重ねていないか
  • 交付決定の前に業者と契約していないか
  • 年度内(令和9年3月31日まで)に納品と支払いを終えられるか
  • jGrantsのIDを早めに用意できるか(導入費の補助のページは、取得に時間がかかる場合があると注意しています)

電子カルテの比較は電子カルテの比較で、開業準備中の方は開業準備のページ、無床診療所の方は無床診療所のページで見られます。東京都のサイバーセキュリティ対策の補助は医療機関のサイバーセキュリティ補助金の記事で扱っています。

  1. 1

    MAPs for CLINIC4.5/5

    株式会社EMシステムズ・電子カルテ

    ¥20,000〜/月無料で試せるクラウド電子処方箋整形外科・耳鼻咽喉科・小児科ほか2

    レセコン機能を一体で持つ診療所向けのクラウド電子カルテで、ORCAとの連携も選べる。初期ライセンスは無料の月額制で、Web予約・問診やレセプトチェックの機能を含む。

  2. 2

    Medicom クラウドカルテ4.5/5

    ウィーメックス株式会社・電子カルテ

    ¥24,800〜/月無料で試せるクラウド電子処方箋

    ウィーメックスのクリニック向けクラウド型電子カルテで、レセコン機能を一体で備える。Basicプランは初期費用と月額を公式に示しており、Premiumプランは見積りとなる。

  3. 3

    エムスリーデジカル4.5/5

    エムスリーデジカル株式会社・電子カルテ

    ¥11,800〜/月無料で試せるクラウド電子処方箋

    クラウド型の電子カルテで、レセコン一体型プランとORCA連動型プランから選べる。ブラウザで動作し、電子処方箋に対応している。

  4. 4

    CLIUS(クリアス)4.0/5

    株式会社DONUTS・電子カルテ

    ¥12,000〜/月無料で試せるクラウド電子処方箋小児科・在宅医療

    DONUTSのクリニック向けクラウド型電子カルテで、レセコンにはWEB ORCAを使う。導入作業込みの通常プランと、自分で設定するDirectプランがあり、歯科・鍼灸院・接骨院は対象外。

  5. 5

    CLINICSカルテ3.5/5

    株式会社メドレー・電子カルテ

    料金は問い合わせ無料で試せるクラウド電子処方箋

    自社開発のレセプト機能と一体になった診療所向けのクラウド電子カルテ。Web予約・問診、自動精算機、検査会社などと連携し、iPadでの手書き記録にも対応する。

編集部スコア順(2026年10月13日時点)。当てはまる56本のうち5本を表示。スコアは機能の優劣ではなく、選ぶための公開情報がそろっているかの目安です(採点方法)。

当てはまる56本をすべて見る

よくある質問

電子カルテを入れ替える費用も補助されますか

導入前のコンサル費の補助(医療機関診療情報デジタル導入支援事業)は、電子カルテを更新する費用は対象外としています。導入費の補助(診療所診療情報デジタル推進事業)は、対象を電子カルテの導入に関する経費とし、この補助金をすでに受けたことがある医療機関を対象外にしています。入れ替えが対象になるかは、申請手続の手引と都の事務局で確かめてください。

開業前の診療所も申請できますか

導入費の補助(診療所診療情報デジタル推進事業)の対象者には、病床配分決定を受けて新しく有床診療所を開設する者と、無床診療所を開設する者が含まれています。ただし保険医療機関でない診療所は対象外で、令和8年度の提出期限(5月29日・8月31日)は過ぎています。導入前のコンサル費の補助のページは、新しく開設する者について病院だけを書いており、開業前の診療所の扱いは書かれていません。

補助はいくらまで受けられますか

4床以下の診療所の導入費の補助は、基準額3,000千円・補助率3/4です。コンサル費の補助は、基準額1,000千円・診療所の補助率3/4です。実際の補助額は、審査と交付決定で決まります。

国の電子カルテの補助と一緒に使えますか

2つの事業とも、国や地方公共団体のほかの補助金を充てる場合は補助の対象外とされています。

出典

  1. 東京都保健医療局「令和8年度 診療所診療情報デジタル推進事業」
    https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/jigyo/h_gaiyou/clinic_digital_suishin
  2. 東京都保健医療局「令和8年度 医療機関診療情報デジタル導入支援事業」
    https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/jigyo/h_gaiyou/digital_dounyu

制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年10月13日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

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