居宅同意取得型とは|訪問診療・オンライン診療でマイナ保険証を確かめる始め方と再照会【2026年】

要点
居宅同意取得型は、訪問診療・往診・オンライン診療などで、患者の居宅にいながらマイナ保険証によるオンライン資格確認をする仕組みです。医療機関では令和6年4月1日に運用が始まり、外来でオンライン資格確認を使っている診療所なら、管理者画面の環境設定で「訪問診療等機能」か「オンライン診療等機能」を「利用する」に変えれば使えます。2回目以降の訪問診療は、訪問前に端末から資格を確かめる「再照会」が使えますが、往診とオンライン診療は外来と同じく診療のたびに資格確認が必要です。
居宅同意取得型とは
居宅同意取得型は、訪問診療など(往診・オンライン診療を含む)をする居宅でオンライン資格確認をして、患者の医療保険の直近の資格情報を確かめる仕組みです。患者の同意があれば、薬剤情報・診療情報・特定健診等情報も閲覧できます。
厚生労働省の留意事項の通知(令和6年3月21日)によると、医療機関・薬局では令和5年11月30日からプレ運用期間として使えるようになり、令和6年4月1日から運用を始めることとされました。外来の窓口のオンライン資格確認の義務と例外は、オンライン資格確認の義務化と例外の記事で整理しています。
使い始めるまでの手順
使い始めるには、まずオンライン資格確認の本体のシステムを入れ、そのうえで管理者画面の設定を変えます。
- 本体のシステムを入れる資格確認端末と回線
- 管理者画面の環境設定を開く利用規約に同意する
- 機能を「利用する」に変える訪問診療等かオンライン診療等
- URLと二次元コードを取得するマイナ在宅受付Web
- 外来ですでにオンライン資格確認を使っている診療所は、管理者画面から環境設定を変えるよう求められています
- 訪問診療だけをしている診療所は、本体のシステムを入れたうえで「訪問診療等機能」を「利用する」に変えます
- 往診でオンライン資格確認をするときは「訪問診療等機能」を使います
- 「マイナ在宅受付Web」のURLと二次元コードは医療機関ごとに発行され、オンライン診療に関するQ&A(令和8年3月)では、資格確認端末の「メニュー画面」から遷移して取得するとしています
居宅での確かめ方
居宅では、医療機関の職員が持っていくモバイル端末か、患者のモバイル端末から「マイナ在宅受付Web」にアクセスし、マイナンバーカードを読み取って本人確認をします。厚生労働省のオンライン資格確認のページによると、令和7年9月19日からスマートフォンのマイナ保険証が使えるようになり、マイナ在宅受付Webもスマートフォンのマイナ保険証に対応しています。
| 方法 | 使う端末 | 留意点 |
|---|---|---|
| 職員の端末で確かめる | スマートフォン・タブレット・市販の汎用カードリーダーにつないだノートPCなど | 業務専用の端末が望ましいとされ、職員個人の端末(BYOD)も適切な安全管理をすれば想定されています。通知の別添2に端末の安全管理のチェックリストがあります |
| 患者の端末で確かめる | 患者のスマートフォンなど | 医療機関が発行したURLか二次元コードを患者に示します |
オンライン診療では、Q&Aの手順の概要として、患者がマイナポータルアプリを入れた自分のモバイル端末から医療機関のURLなどにアクセスし、薬剤情報などの提供に同意するかを選び、4桁の暗証番号を入れて、マイナンバーカードを読み取る流れが示されています。患者のいる場所に医療機関の看護師などが訪問している場合は、その看護師などが認証された医療機関の端末を使って、目視で本人確認をすることもできるとしています。
マイナンバーカードで確かめられないときの扱いもQ&Aにあります。
- オンライン診療での資格確認は、マイナ保険証だけでなく資格確認書でもでき、患者が画面越しに券面を見せる方法などが挙げられています
- 読み取りに失敗するなどで確かめられなかったときは、「資格情報のお知らせ」か、マイナポータルの資格情報の画面(端末にダウンロードしたPDFでもよい)を、マイナンバーカードの券面とあわせて見せてもらいます
外来の窓口で読み取れないときの対応はマイナ保険証が読み取れないときの記事、資格確認書と資格情報のお知らせの違いは資格確認書と資格情報のお知らせの記事で説明しています。
再照会:2回目以降の訪問診療
再照会は、以前に取得した資格の情報を使って保険者にあらかじめ照会し、直近の資格情報を確かめる方法です。療養担当規則の第3条第三号は、資格確認の方法の1つとしてこの方法を定め、居宅での療養上の管理などを受ける患者で、その医療機関で電子資格確認を受けてから継続して療養を受けている場合に限っています。
訪問診療
継続的な訪問
- 初回は居宅で資格確認
- 2回目以降は確認できれば訪問前に再照会
往診・オンライン診療
再照会の対象外
- 外来と同じく診療のたびに確認
- 訪問診療の継続中の往診は再照会できる
- 「継続的な関係」は、医療機関のレセプト請求の審査結果などを使ってシステムで確かめます
- 再照会は、居宅同意取得型で確かめた初回の訪問から3か月を経過する日の属する月の末日まで使えます。その後も続けるには、初回の訪問から診療などが毎月続いていることがレセプト請求の審査結果で確かめられる必要があります
- 月遅れ請求をしたときなどは、継続的な関係が確かめられない場合があるとされています
- 通知は、継続的な関係を確かめる方法を、運用状況をふまえて必要に応じて見直す予定としています
薬剤情報などを見られる時期と端末
再照会ができる期間は、初回の訪問で患者が同意していれば、医療機関はオンライン資格確認等システムに薬剤情報などを照会して閲覧できます。閲覧できるのは資格確認端末や電子カルテの端末などで、居宅で使うモバイル端末からは見られません。
そのため、初回の訪問のときは、その場で薬剤情報などを先に確かめられません。通知は、契約や計画づくりのために事前に居宅を訪ねたときに閲覧の同意をもらい、薬剤情報などを見てから初回の訪問診療をすることはできるとしています。
費用とレセコンの改修
業務用のモバイル端末を用意することや、資格確認端末とレセプトコンピュータ(レセコン)などをつなぐことは、通知では各医療機関の任意とされています。オンライン診療に関するQ&Aは、居宅同意取得型を使うためにレセコンの改修が必要な場合は、改修などの費用の補助を受けることができるとしています。通知は補助の財源を令和5年度補正予算としているため、いまも受け付けているかは、厚生労働省のオンライン資格確認のページが補助について参照先として案内する医療機関等向け総合ポータルサイトで確かめてください。
訪問診療で使う電子カルテは在宅医療の電子カルテの比較で、無床診療所の方は無床診療所のページで見られます。
よくある質問
外来でオンライン資格確認を入れていれば、追加の機器は必要ですか
通知では、外来の窓口でオンライン資格確認を入れている医療機関は、管理者画面の環境設定を変えれば居宅同意取得型を使えるとしています。居宅では、職員のスマートフォン・タブレットなどか、患者の端末を使います。ノートPCで読み取る場合は市販の汎用カードリーダーが要り、職員個人の端末を使う場合は通知のチェックリストに沿った安全管理が求められます。業務用のモバイル端末を新しく用意するかは、各医療機関の任意です。
往診のたびにマイナ保険証で確かめる必要がありますか
往診は再照会の対象ではないため、外来と同じく診療のたびに資格確認が必要です。ただし、その患者に訪問診療を続けている期間に往診をすることになった場合は、再照会ができるとされています。
オンライン診療で資格確認書を使えますか
使えます。オンライン診療に関するQ&Aは、資格確認書でも対応でき、患者が画面越しに券面を見せる方法などを挙げています。
再照会はいつまで使えますか
初回の訪問から3か月を経過する日の属する月の末日までです。それ以降も続けるには、診療などが毎月続いていることがレセプト請求の審査結果で確かめられる必要があります。
出典
- 厚生労働省「訪問診療等におけるオンライン資格確認の仕組み(居宅同意取得型)の実施上の留意事項について」(保連発0321第1号・保医発0321第9号、令和6年3月21日)
https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/001232034.pdf - 厚生労働省「オンライン診療に関するQ&A」(令和8年3月作成)
https://www.mhlw.go.jp/content/001681026.pdf - e-Gov法令検索「保険医療機関及び保険医療養担当規則」
https://laws.e-gov.go.jp/law/332M50000100015 - 厚生労働省「オンライン資格確認について(医療機関・施術所等、システムベンダ向け)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08280.html
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