更新情報10/7(水)

電子処方箋の補助金|診療所の上限27.1万円・35.9万円と導入期限(令和9年3月まで延長)【2026年】

クリニックツールナビ編集部公開

要点

電子処方箋の補助金は、医療情報化支援基金(ICT基金)が電子処方箋管理サービスの導入費の一部を補助するもので、診療所の上限は院外処方機能で27.1万円、院外処方機能と院内処方機能をあわせて入れると35.9万円です(いずれも事業額の1/2を補助)。令和8年9月29日の厚生労働省のワーキンググループ資料で、医療機関の補助の対象となる導入期限は令和9年3月まで延長され、薬局は令和8年9月で終わりました。令和8年10月以降に導入する診療所の上限額は、9月までと同じです。

電子処方箋の補助金とは

電子処方箋を使うには、電子カルテやレセプトコンピュータ(レセコン)の改修、資格確認用のカードリーダーの用意などが要ります。厚生労働省は、この導入費の一部を医療情報化支援基金から補助しています。補助の対象になる費用は、厚生労働省の資料で次の3つとされています。

費用内容(厚生労働省の資料の要約)
基本パッケージ改修費用電子カルテシステム、レセプト電算化システムなど既存システムの改修費用
接続・周辺機器費用オンライン資格確認端末の設定作業、医師・薬剤師の資格確認のためのカードリーダーの導入費用(カードの取得費用は除く)
システム適用作業費用運用調査・設計、システムのセットアップ、運用テスト、運用の立会いなど

診療所の上限額と補助率

診療所の補助は、どの区分も事業額の1/2で、上限は次のとおりです。

導入するもの事業額の上限補助率補助の上限
院外処方機能(基本機能+追加機能)54.2万円1/227.1万円
院外処方機能+院内処方機能71.7万円1/235.9万円
導入済みの施設が院内処方機能を後から追加21.5万円1/210.8万円
数字診療所の補助の上限(厚生労働省の資料)
  • 27.1万円院外処方機能事業額54.2万円の1/2
  • 35.9万円院外+院内処方機能事業額71.7万円の1/2
  • 10.8万円院内処方機能の後付け事業額21.5万円の1/2

「追加機能」は、リフィル処方箋、口頭同意による重複投薬等チェック結果閲覧、マイナンバーカードによる電子署名対応、処方箋ID検索です。院内処方機能の後付けの10.8万円は、「電子処方箋の機能拡充の促進事業」として別に示されています。

病院(大規模病院・病院)は補助率1/3で、上限額も診療所と違います。この記事では診療所の数字だけを載せています。

導入期限は令和9年3月まで延長された

令和8年9月29日の第11回電子処方箋等検討ワーキンググループ(持ち回り開催)の資料は、補助の扱いを次のように変えるとしています。

  • 医療機関: 補助の対象とする導入期限を令和9年3月まで延長し、施設への補助を続ける
  • 薬局: 補助の対象とする導入期限は令和8年9月までで終わる
  • 令和8年10月以降に導入する診療所: 上限額と補助率は9月までと同じ(27.1万円・35.9万円、いずれも1/2)
比較令和8年9月までと10月以降の導入(診療所)

9月までに導入

  • 院外処方機能 27.1万円
  • 院外+院内 35.9万円
  • 補助率1/2

10月以降に導入

  • 院外処方機能 27.1万円
  • 院外+院内 35.9万円
  • 導入期限は令和9年3月

厚生労働省の電子処方箋のページに載っている「令和8年度の補助金に係る資料」は、2026年10月時点で「薬局の補助対象導入期限は令和8年9月まで」とだけ書いており、医療機関の延長はワーキンググループ資料の方に書かれています。

申請先と申請期限

補助金の申請は、医療機関等向け総合ポータルサイトから行います。厚生労働省の電子処方箋のページは、申請方法をポータルサイトの「電子処方箋管理サービス等関係補助金の申請について」で確かめるよう案内しています。

手順補助を受けるまでの流れ(概要)
  1. システム事業者に相談し見積もりを取る院外・院内のどちらを入れるか
  2. 電子処方箋の利用申請をする総合ポータルサイト
  3. 導入して運用開始日を登録する令和9年3月までに導入
  4. 補助金を申請する申請期限はポータルで確かめる

申請期限は、導入の時期や機能(院外処方機能・院内処方機能)によって分かれています。たとえば院内処方機能の概要案内(1.4版)は、院内処方機能を入れた場合の補助を令和9年1月15日までに総合ポータルサイトから申請するよう案内しています。申請の前に、医療機関等向け総合ポータルサイトの補助金のページで最新の期限と必要な書類を確かめてください。

院内処方の診療所も対象

院内処方の診療所も、院内処方機能を入れれば、院内で処方・調剤・投薬した情報(院内処方等情報)を電子処方箋管理サービスに登録できます。厚生労働省の院内処方機能の概要案内は、改訂履歴で2026年4月1日に「本格運用開始に伴う修正」をしたと記しています。補助では、院外処方機能と同時に入れる場合(上限35.9万円)と、導入済みの施設が後から追加する場合(上限10.8万円)が分かれています。なお、ワーキンググループ資料の令和8年10月以降の表には後から追加する場合の行が無く、10月以降の扱いはこの資料からは分かりません。

電子処方箋の発行・登録の体制は、令和8年6月に新設された電子的診療情報連携体制整備加算の施設基準の1つにもなっています。どの区分で何が要るかは電子的診療情報連携体制整備加算とはにまとめています。

令和9年4月以降の扱い

ワーキンググループ資料は、令和9年4月以降の補助は、電子カルテの普及計画などを踏まえ、電子カルテと電子処方箋を一体で導入する場合の補助として改めて検討するとしています。

同じ資料では、令和9年度に、厚生労働省が認証したクラウドネイティブ型電子カルテ製品の導入支援と、電子カルテを更新するときの、政府の医療DXサービスへの接続機能を持つ「パッケージ版電子カルテ製品」の導入支援を検討しているとし、どちらの製品も電子処方箋管理サービスへの接続機能を要件とする予定と書いています。この補助金を使うか考えるときは、こうした点や医療DXサービスへの接続機能の有無も踏まえて、電子カルテの導入・更新の計画を立てるよう周知するとしています。認証制度の状況は電子カルテの認証制度と各製品の対応状況にまとめています。

電子処方箋への対応を公式に記載している電子カルテ

電子処方箋を入れるときは、いま使っている電子カルテ・レセコンの改修が要ります。掲載している電子カルテのうち、公式サイトで電子処方箋への対応を記載している製品は次のとおりです(記載の内容は各製品のページで確かめられます)。

  1. 1

    MAPs for CLINIC4.5/5

    株式会社EMシステムズ・電子カルテ

    ¥20,000〜/月無料で試せるクラウド電子処方箋整形外科・耳鼻咽喉科・小児科ほか2

  2. 2

    Medicom クラウドカルテ4.5/5

    ウィーメックス株式会社・電子カルテ

    ¥24,800〜/月無料で試せるクラウド電子処方箋

  3. 3

    エムスリーデジカル4.5/5

    エムスリーデジカル株式会社・電子カルテ

    ¥11,800〜/月無料で試せるクラウド電子処方箋

  4. 4

    CLIUS(クリアス)4.0/5

    株式会社DONUTS・電子カルテ

    ¥12,000〜/月無料で試せるクラウド電子処方箋小児科・在宅医療

  5. 5

    CLINICSカルテ3.5/5

    株式会社メドレー・電子カルテ

    料金は問い合わせ無料で試せるクラウド電子処方箋

  6. 6

    Dynamics(ダイナミクス)3.0/5

    株式会社ダイナミクス・電子カルテ

    ¥13,200〜/月オンプレミス電子処方箋

  7. 7

    クラウドカルテ blanc3.0/5

    亀田医療情報株式会社・電子カルテ

    料金は問い合わせクラウド電子処方箋情報共有サービス精神科・心療内科

  8. 8

    Medicom-HRf Hybrid Cloud2.5/5

    ウィーメックス株式会社・電子カルテ

    料金は問い合わせ無料で試せるハイブリッド電子処方箋情報共有サービス

編集部スコア順(2026年10月7日時点)。当てはまる13本のうち8本を表示。スコアは機能の優劣ではなく、選ぶための公開情報がそろっているかの目安です(採点方法)。

当てはまる13本をすべて見る

ほかの製品も含めて比べるときは電子カルテの比較を、開業と同時に入れる場合は開業準備中の方向けのページを見てください。無床診療所向けの情報は無床診療所向けのページにまとめています。

よくある質問

電子処方箋の補助金は令和8年10月以降に導入しても使えますか

医療機関は使えます。令和8年9月29日のワーキンググループ資料で、医療機関の補助の対象とする導入期限は令和9年3月まで延長され、令和8年10月以降に導入する診療所の上限額(27.1万円・35.9万円)と補助率(1/2)は9月までと同じとされています。薬局は令和8年9月で終わりました。

HPKIカードの取得費用も補助されますか

厚生労働省の資料では、補助の対象になる「接続・周辺機器費用」に資格確認のためのカードリーダーの導入費用は含まれますが、カードの取得費用は除くとされています。なお、電子署名はHPKIカードの電子証明書のほか、クラウド上の電子証明書を使う方法、HPKIと紐付けたマイナンバーカードを使う方法からも選べます。ただし、HPKIカードの電子証明書を使う方法とクラウド上の電子証明書を使う方法はHPKIカードの発行申請が要り、マイナンバーカードを使う方法はマイナポータルからの申請が要ります。

出典

  1. 厚生労働省「第11回電子処方箋等検討ワーキンググループ 資料1」(令和8年9月29日)
    https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001753149.pdf
  2. 厚生労働省「医療情報化支援基金等(①電子処方箋、②電子処方箋の機能拡充の促進事業)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/001208233.pdf
  3. 厚生労働省「電子処方箋」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/denshishohousen.html
  4. 厚生労働省「電子処方箋(院内処方機能)概要案内【病院・診療所/薬局】1.4版」
    https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/001381030.pdf
  5. 厚生労働省「電子処方箋 概要案内【病院・診療所】1.7版」
    https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/001015134.pdf
  6. 医療機関等向け総合ポータル「令和7年10月1日以降に電子処方箋管理サービスを導入した医療機関等における電子処方箋補助金について」
    https://iryohokenjyoho.service-now.com/csm?id=kb_article_view&sysparm_article=KB0010040

制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年10月7日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

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